| サマータイムブルース (夏時間の話) | シドニー滞在記 ホームへもどる |
|
ご存知、シドニーにはサマータイム(夏時間)があります。オーストラリアではデイライト・セービング(Daylight
Saving)と呼ぶのが一般的です。冬(4月〜11月)には日本との時差は+1時間ですが、夏になると時計を1時間進めて日本時間+2時間になります。
さて、導入が検討されているというウワサの日本では賛否両論のサマータイムですが、シドニーで夏時間から冬時間またはその逆の切り替わりを経験すると、やはり現在の日本では味わえないカルチャーショックに出会えます。
さて、気になるメリットですが、デイライト・セービングはその名が示す通り、お日様の光をなるべく有効に活用して地球上のエネルギーを節約しようというものです。「オーストラリア政府の発表によると、一夏で節約される照明などの電力使用量は石油に換算して○万ガロンが・・・」というような説明は市民にはほとんど関心がないので筆者の直感でメリットを挙げると、 1.日本本社から『日本時間の今日5時までに、この仕事をお願いします』なんて言われたとき、締め切りが2時間延びたような気がする 2.朝、仕事に集中できる時間帯に日本からの問い合わせが来ない 3.夕方日本から来たメールの返事が遅れたときの言い訳ができる 以上、3点。多くのサマータイム否定派が指摘するように、1日が25時間になるわけではないので、余暇なんて増えません。 海沿いに住んでいるオーストラリア人なんかは、仕事が終わってからビーチでひと泳ぎ、なんてできるかも知れませんが、ワーカホリック(仕事中毒)の日本人には関係のない話です。やはり、周囲の目を気にせず5時になったらスパッと帰路につける欧米社会の考え方なのかもしれません。 実際、混乱するデメリットのほうが大きいとか、農作業に充てる時間が思うようにならないとかの理由でクイーンズランド州や西オーストラリア州では導入されていません。
2004年、札幌市の商工会議所でサマータイム実験が行われました。インターネット上の報道を見る限りでは、評価はイマイチのようですが、やはりサマータイムは国家レベルで導入しないと混乱をきたすばかりで本来の目的である省エネにはつながらないと考えます。24時間営業の多い日本社会で、お日様の光を節約することがどれほどの省エネにつながるのかは分かりませんが、本当にデイライト(日光)をセーブ(節約)したいのなら、筆者は冬にこそDaylight Savingするべきだと思います。 下の図は、冬至、夏至あたりの日の出、日の入時刻(注※)に一般的なサラリーマンの就業時間(9〜17時)を太枠で示したものです。黄色い部分が太陽が出ている時間帯です。これを見ていただければ、夏に1時間早めるのも良いですが、冬にこそ効果的であるということがお分かりいただけると思います。 |
![]() |
| いっそのこと、混乱が多いサマータイムなんて忘れて、省資源国の日本は1年中Daylight Savingを導入してしまえば良いのではないでしょうか?そうです、日本の標準時刻そのものを1時間早めてしまうのです。 時計合わせは最初の1回だけで済みますし、今までの生活リズムを崩すことなく国民全員早寝早起き。みんな健康になってまたまた世界の長寿記録を塗り替えることでしょう。おそらく世界初の試みでしょうから、これでさらに省エネが実現できれば今度は欧米諸国がマネをするかもしれませんね。 サマータイム本来の目的である"Daylight Saving" ということに着目すれば、夏であろうが冬であろうが、ただ単にサラリーマンの就業時間帯を1、2時間早めようという議論になるはずなのです。推進派の皆さんがあくまで「サマー(夏時間)」にこだわるのは、何か別の理由があるのでは?と勘繰りしてしまいます。 『欧米諸国で行われている制度を、日本は混乱するからと言う後ろ向きな理由で導入しないというのはどうも格好がつかない。省エネとか景気刺激とかのもっともらしい理由をつければ世論を説得して導入できるのでは?』と、推進派の方々が思っているかどうかは別として、シドニーでは上述のように、大した混乱もなく皆それを受け入れているようです。 電車が遅れようが、テレビ番組が遅れようが、放送が30秒くらい止まろうが(注*)、もともと時間にうるさくない国民ですからね。 (注※) 日の出、日の入時刻の計算には以下のサイトを参考にしました。また、日本との比較のため、シドニーの夏と冬のデータを入れ替えてあります。 国立天文台ホームページ Geoscience Australia (注*)朝の電車はまあまあダイヤ通りに動いています。帰り時間は時刻表を覚えるのがバカバカしくなるくらい遅れやキャンセルが平気で行われます。テレビは夜の番組になると新聞のテレビ欄に書いてある時刻は参考程度にしかなりません。ビデオ録画のタイマーは前後10分くらい余分に撮るように設定しましょう。また放送が20〜30秒くらい止まってしまうことも珍しくありません。もちろん日本のように字幕で謝罪文を流すこともありません。テレビ局や電車の会社で働いている人にとってはリラックスできる職場かもしれませんね。 |
| シドニー滞在記 ホームへもどる リンクはご自由にどうぞ。ご連絡も不要です。 ご意見、相互リンク、その他のお問い合わせは info@stand-way.net までお願いします。 |
| Copyright(C) 2002-2005 STAND-WAY |