シドニーの電車 シドニー滞在記 ホームへもどる 

シドニーにはCity Rail(シティーレール) のほかにも街中を走る路面電車(ライトレール)、それからシティー〜ダーリングハーバーを結ぶモノレールがあります。 後者2つは Metro Monorail & Lightrail という会社が運営しています。はっきり言ってモノレールは観光用、ライトレールは小規模ながら通勤用としても使われています

モノレール

モノレールは、ほとんど観光用の乗り物です。 筆者自身、日本から友人がきたときに乗る程度です。Townhall駅〜ダーリングハーバー〜電力博物館〜 チャイナタウンを結ぶもので一周しても15分くらいしかかかりません。 この距離は歩いても1時間くらいで通常はモノレールに沿って歩くことはないので1つの目的地にいく のにわざわざモノレールに乗る必要もありません。でも、観光と割り切ればなかなか面白いのでオススメです。 1日周遊券は$8.00。


一周約15分。どこまで行っても$4.00
一番のカルチャーショック

この国での一番のカルチャーショックは何と言っても電車です。CityRailという政府が運営している1社しかありません。 東京都心部に比べると路線も本数も圧倒的に少ないです。

意外にも(?)それほど大幅な ダイヤの乱れはありません(注:オーストラリアの電車は、牛とかカンガルーとかの妨害で、時刻表なんてあってないようなものだと聞いていたので・・・詳細は、下記生まれ変わったシティーレールを参照してください。)。しかし写真の下にも書いたように、こと行き先に関しては不案内です。 モニターがある駅ならいいですが、ホームとKioskしかない無人駅もまだまだたくさんあるからです。 車内のアナウンスはとても不親切で、ドアが閉まる前に、"Stand clear doors're closing. Next stop North Sydney."(ドアが閉まりますので離れてください。次はノースシドニーです。)と、すごい速さで 1回だけ言うだけです。もちろん車内に電光掲示版などはありませんし、各駅の看板には次の駅がどこであるかすら書いてません。慣れないうちは本当に不安でした。「ゆりかもめ」の英語アナウンス (”ネクストステーション イズ テレコムセンター”とゆっくり言ってくれるおねえさんの声) が懐かしいです。逆にいえば、東京のように煩雑な乗り継ぎもなければ急行や特急に乗り換えとかも ない(一部、Limited Stopと呼ばれる急行があります)ので「黙って乗ってりゃ着く」的な勢いでも何とかなって しまうのでしょう。

オージーは時間を気にしないので豪州には「路線検索」のような便利なサイト はないだろうと甘く見ていたのですが、実はそれがあるんです。 政府運営の交通機関であるCityrail(電車)、Sydneybuses(バス)、Sydneyferries(フェリー) を乗り継ぎする計算で、目的地までのルートを時間順や料金順で何通りか表示してくれます。 しかも最近知ったのですが、なんと、日本語のページまであるのです。これはもうかなり感激です。
豪州版「路線検索」 トランスポート・インフォライン(日本語)
これは電話(番号 131500)でも同様の案内をしてくれますが、旅行でこれを使うには地名を知らないと いくら英語が堪能な人でもかなり厳しいでしょう。

現在の主力モデルのTANGARA。車体には行き先の表示がありません。

行き先はホームにあるモニター画面で確認します。これはなかなか便利ですが、時々狂ってます。

飲みすぎても安心?

シドニーの交通で一番のいい所は"Night Ride(ナイトライド)" という夜行バスが運行していることです。 1時ごろの終電の後、だいたい30分〜1時間に1本、朝まで運行しています。しかも料金は昼間と同じで CityRailのチケットで乗れます。日本でも電車の24時間運行という構想があるようですが、 働き詰めのサラリーマンにとって「終電」というラインは最後の砦です。個人的にはこれを崩すと 良くないと思うのですが、深夜のタクシー料金を考えるとやはり"Night Ride"は魅力です。

オドロキの料金制度(オフピーク割引)

驚きなのは料金制度で、たとえばNorthShoreにあるSt Leonards駅からCityのTownhall駅まで (約15分)片道$2.80(*)なのに対し、往復券はなんとたったの$3.40。しかしこれには条件があって、 平日の午前9時前はこの割引が適用されません(Off Peak Return)。稼げる時にしっかり稼ぐのが 彼らのやり方のようです。 日本と違って交通費を会社が支給してくれる慣習はないので、この交通費はかなりイタイです。 定期券は1週間単位で買えるWeekly、30日間、90日間、180日間、365日間とありますが、同上の区間で 7日間券が$22.00、30日券で$86.00となってます。土日電車に乗らない人にはあまりお買い得感が ありません。
(*)2003年9月から料金が5-10% 値上がりしました。初乗り基本料金は据え置きの$2.20

驚愕のメンテナンス

また、さらに驚くべきは、Trackwork(トラックワーク)と呼ばれる不定期メンテナンスが頻繁に 行われることです。ほとんどのTrackworkは土日を通して行われ、その間は電車は運休となります。 これは日本人には信じられない事実ですが、運休となった区間は代替バスが走ることでさばける程度の 利用者しかいないことを考えると妥当なやり方なのかもしれません。この場合のバスの時刻はまったく あてになりません。

余談ですが、空港直結の"エアポートライン"がメンテナンスのために運休しているときにも代替バスが走ります。しかしその料金は、通常の電車で City - 空港間 $12前後のところを代替バスはなんと$3くらい。しかも運行本数、所要時間とも変わりありません。

何のためのエアポートラインなんだか・・・

これ、実はエアポートラインだけ政府が民間企業から借り入れしている区間なのでこういうことがおきるのです。旅行者にはうれしくないですね。

Trackwork当日の改札口。そこまでやるか、と言わんばかりに完全にシャットアウトです。

代替バス。観光会社から空いてるバスをリースしているようです。


映画にも出た改札システム

乗車券そのものは、名刺くらいのサイズで非常に大きいです。磁気になっているのはクレジットカード くらいの部分だけで、裏面には「駆け込み乗車するな」とか「ホームでは黄色い線より後ろで待て」 とか書いてあったり、広告があったりします。日本の乗車券は不正乗車ができないように裏面を最大限 磁気に利用して情報を詰め込んでる感じがしますがそこまでやる必要がないのか、技術的にできないのか ・・・。また、券売機はまるでジュースの自動販売機のようにデカく、各駅に2つくらいしかありません。 デカイ割にお釣りが全部小銭で出てきたり、1人分しか買えなかったりと、なかなか融通利きません。 融通が利くのはやはり窓口ですが、これは日本の某鉄道会社と同じく愛想悪いです。


オージーサイズ?の乗車券

中に人が入ってそうな巨大券売機

Matrix Revolutions にも出たレトロな改札機

自動券売機のワナ

ある日、自動券売機で往復券を買うつもりが間違って片道を買ってしまいました。買ってすぐに 気が付いたので窓口で交換してもらおうとしましたが、交換には応じてくれませんでした。 理由をたずねると、「それがCityRailのポリシーだから」の一点張りで、私にはその理屈が全く理解 できませんでした。その日は諦めて後日、CityRailのホームページから苦情メールを出し説明を求めた ところ、自動返信メールが返ってきて、「ご意見ありがとうございます。あなたのご意見に対しては 21営業日以内に返信いたします。」・・・21営業日って、1ヶ月じゃないですか?分かった、 そうやって忘れさせる作戦だ、なんてのん気なことは考えもせず、そのレスポンスの悪さに対して また怒りのメールを出そうかと思ったくらいです。

・・・そして、ついに1ヵ月後、メールで返事がきました!

内容を要約すると、
筆者が出したメール:「英語が通じていなかったのか、それとも窓口の人が勘違いをしているのか、 もしくは本当にそのようなポリシーがあるのならその旨を知らせてください。」
返答メール:「そのようなルールはありません。駅員には再度教育を徹底します。ご迷惑をかけた お詫びとして無料乗車券を進呈します。つきましてはご住所をお聞かせください。」
つまり、筆者は勝ちました。間違えて買った乗車券を使用前に交換に応じてくれないなんてルールは 存在しなかったのです。常識で考えてもありえない話ですよね。そこで早速返信メールで住所を お知らせしましたが、未だに無料乗車券なるものは受け取ってません。彼らの本当の誠意を見てみたい です。

乗り越し清算の盲点

ある日、友人を迎えに空港まで行った日のことです。私は自宅の最寄駅〜City間の定期券を持っていた ので何の疑いもなく、空港駅でCity〜空港までの超過料金を精算するつもりでした。空港までの Airport Lineはオリンピックのときに整備された新しい路線で、駅もピカピカです。清算機くらい 余裕であるものとタカをくくっていましたが、それらしきものは見当たりません。仕方なく窓口で清算 したい旨を告げると、はじめは不思議そうにしていましたが状況が飲み込めたらしく、空港からCity までの片道券を発行し、外から自動改札に通して開けてもらえました。窓口の脇には出口がないのです。 しかも駅員はその料金を間違えてました。それを友人(ドイツによく出張する)に話すと、ドイツでは 乗り越し清算という発想そのものがなく、乗り越すとたちまち無銭乗車となるそうです。 それを考えると日本の清算システムはすばらしいです。居眠りして乗り越し、なんて日本ではよく ありますよね。余談ですがオーストラリアでは電車で居眠りしている人をほとんど見かけたことがありません(*)。 上記の例のように定期券を持ってる人も、オージーは時間を気にせず律儀に乗車券を買いなおすかも しれないので、ひょっとしたら乗り越しなんて考えたこともない、というのが事実なのかも知れません。 あとで分かったのですが、定期を持っていても窓口のある駅では予め乗り越す駅までの乗車券を 買うことができます。だから計画的に乗り越すとやっぱり無銭乗車となってしまうのでしょうか・・・?

(*) 先日聞いた話ですが、酔って電車で居眠りしていた日本人男子留学生が車中で暴行されると いう事件がありました。郊外では特に、電車での居眠りは危険です。

ついに登場!新車両

2002年5月頃導入されたというウワサは聞いていたものの、まだ一度も乗ったこともなく、お目に かかったことすらありませんでした。ところが、導入から半年以上経ったある日、ついに乗車、そして 撮影に成功しました。

やればできる近代的な外観

電車やバスはこうでなくちゃ

車内設計はTANGARAと同じ2階建

究極の整備不良

せっかくぴかぴかの電車を紹介したばかりですが、日本人には信じられない、というよりは絶対に あってはならない整備不良車にのる機会があったので紹介します。

線路側のドアが開きっぱなし

そのまま走り出した!
写真でお分かりのとおり、ドアが開いたまま閉まらないのです。しかもそのまま平然と運行しており、 もうこれはずさんな管理以下の問題です。これで、もしものことがあったらCityrailはどう責任を取る つもりなのでしょうか。またメールで意見を聞いてみたいのですが、また1ヶ月も待たされるのかと思うとなんだかやる気が失せてきます。

謎のヘルスメーター?

体重計なのか、ただの秤なのかは定かではありませんが、大抵の駅には写真のような大型の台秤が あります。しかも一回計るのに$1もかかります。オージーの同僚にたずねたところ、やはり誰にも 正確に答えられないらしく、一応の説明としては、その昔一般家庭に体重計が普及していなかった ころの名残で、公共の施設(=駅)に公共の体重計を、という目的で設置されたものらしいです。 それにしても$1は高いですね。昔は$0.2だったらしいですが、近年値上がりしたようです。 値上げまでしても存続させるのだから、おそらく利用者もいるのでしょう。しかし筆者は今まで一度 たりともそれが利用されているのを見たことがありません。その割には台数は異様に多いです。

ホームに設置されている台秤。
レトロな感じが良いです。

生まれ変わったシティーレール(2005/09/18 追記)

これまでのシドニーの電車(シティーレール)は、ダイヤが乱れることで有名でした。朝から10分遅れは当たり前、昼間の電車はキャンセルになる便もチラホラ。それらのしわ寄せは夜にやってきて、2本立て続けに来たと思ったら30分待ちや行き先変更ということも珍しくありませんでした。

また、慢性的な運転手の不足や車両の老朽化もあいまってダイヤの乱れに拍車がかかり、シドニー市民の怒りは頂点に達していました。あまりの事態に、「電車一日無料乗り放題デー」ができたほどです。平日だったので定期券保持者には関係ありませんでしたが・・・。それで思い出しましたが3年前の無料乗車券(上記「自動券売機のワナ」参照)、そういえばまだ届きませんね・・・。

そして2005年9月、シティーレールがついにその重い腰を上げ、ダイヤの大幅改正を行いました。列車の本数は全体的に間引きされて、平均的な待ち時間が長くなったような気がしますが、いやいやそんなことはどうでもいいのです。ちゃんと時間通りに来てくれさえすれば。はっきり言って、日本の電車は世界一の超スーパー正確システムなのでシティーレールごときがどうあがいても到底およぶはずがありませんが、今までが今までだっただけに、3,4分の遅れなんて余裕で許容範囲です。改正初日の結果は「80%以上の電車が時刻表通りに来た!」というビッグニュースが新聞に大々的に載っていたくらいですから、なんとも大らかな国ではありませんか。

これを読んでいる日本のみなさん、海外で生活したいと思ったらそういう大らかさが必要です。

脱線事故以来、日本の某鉄道会社はずいぶんとたたかれているようですが、多少のオーバーランや2,3分の遅れでそんなにガタガタ言うもんじゃありません。

衝撃画像(?)一挙公開!

ひとつひとつは大した記事にもならないのですが、ここでは私が受けたカルチャーショックの数々をご紹介します。

英国調のCentral駅構内。ここはすべての電車の拠点です。

Central駅発の長距離列車。レトロな感じがいいです。

一般客車の中に突如現れた囚人護送車・・・ではなく、これも現役の客車です。

大きな駅のホームではStreetvisionというプロジェクター映像が流れています。

客車はすべて2階建て。つり革の代わりに鉄のタコ足がぶら下がってます。個人的にはあぶないと思うのですが・・・

ホーム足元にNight Safe Areaと書かれた場所から電車に乗ると、警備員の近くの車両に乗れます。旅行者はこれを目印に。

駅のホームでもお菓子は必須?

平和な日曜日

驚愕!木製エスカレータ(Townhall駅)

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